剃捨て黒髪山に衣更

【意味】深川を出発した時に髪をおろして坊主になった、今また日光の黒髪山に通りかかる時、ちょうど衣替えの時節だ。

この句が詠まれた章≫ 日光

■【古典・歴史】メールマガジン
【古典・歴史】YOUTUBEチャンネル



曾良の句です。芭蕉と曾良が千住から出発したのは
旧暦の三月末。

その時に曾良は髪を剃って、僧侶の成りになって、
そして今この日光の男体山を四月一日に通り過ぎる時は、
折りしも衣替えの日であります。

するとこの、髪を下ろしたことと、衣替えと。
なんか二重に新しくなる感じ。

だから単に坊主になったとか、夏服になったとか、
そういうことじゃないんです。

古い自分をかなぐり捨てて、
新しい自分が生まれる…
死と再生のドラマなわけです。

この句が詠まれた章≫ 日光

■【古典・歴史】メールマガジン
【古典・歴史】YOUTUBEチャンネル


朗読・訳・解説:左大臣光永