寂しさや須磨にかちたる浜の秋
【意味】光源氏が配流された須磨は淋しい場所として知られるが、ここ種の浜は須磨よりはるかに淋しいことよ。
この句が詠まれた章≫ 種の浜
直前の句が、
「月清し遊行のもてる砂の上」
です。
「寂しさ」を競って「勝った」「負けた」というのも
ちょっと奇妙な気がしますが。
須磨は光源氏が流された場所です。
また『平家物語』で熊谷直実が平敦盛を討った場所でもあります。
平家物語「敦盛最期」
↑こちらで朗読しています。
かたつぶり角振り分けよ須磨明石(松尾芭蕉)
この句が詠まれた章≫ 種の浜
朗読・訳・解説:左大臣光永