早苗とる手元や昔しのぶ摺
【意味】)「しのぶ摺」として知られる染物の技術は今はすたれてしまったが、早苗を摘み取る早乙女たちの手つきに、わずかにその昔の面影が偲ばれるようだ。
この句が詠まれた章≫ しのぶの里
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田植えをしている娘さんたちの手元に、
フッと古代を感じたのです。
まあ現在みたいにどんどん
ファッションが移り変わるという時代じゃないんですよ。
なにしろ元禄時代です。
しかもこれはそうとう田舎の話ですし、
なおさら時間の流れが遅いんです。
ぼーと田植えの光景を見ていると、
なんだか万葉集の時代に迷い込んだようだよと。
そんなこと娘さんたちに話したら、
あらやだお坊さんたら失礼しちゃうわと
背中をブッ叩かれそうですが…。
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朗読・訳・解説:左大臣光永