『更級紀行』
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『笈の小文』の旅を終えた後、芭蕉はしばらく岐阜に滞在していました。
しかし貞享5年(1688)、更級の月を見るために再び旅立ちます。
門人の超智越人(おち・えつじん)らと木曽路をたどります。
俤や姥ひとり泣く月の友
十六夜もまだ更級の郡かな
帰路は信濃の善光寺に参詣し、小諸、軽井沢を経て碓氷峠を超えて江戸に戻ります。
『更級紀行』はこの旅のことを書いた紀行文です。
わが心慰めかねつ更級さらしなやをばすて山に照る月を見て(古今和歌集)
朗読・訳・解説:左大臣光永