『野ざらし紀行』
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芭蕉最初の紀行文です。書名は冒頭の発句 野ざらしを心に風のしむ身かな より。
別名「甲子吟行」。貞享2年(1685年)成立。
貞享元年(1684年)8月、芭蕉は門人の千里と深川の庵を出発します。
東海道を上り伊賀・伊勢を経て岐阜の大垣で門人の谷朴因に迎えられます。
さらに名古屋、奈良、京都、水口、鳴海、木曽、甲斐と進み、江戸に戻りました。
前半と後半で大きく調子が変わります。
前半は「野ざらしを…」の句に表れているように、
西行や杜甫の詩を意識した悲壮な旅の雰囲気が協調されています。
後半は大垣での弟子たちとの交流など、軽やかでくつろいだ感じが出ています。
代表的な句
馬に寝て残夢月遠し茶のけぶり(小夜の中山にて)
朗読・訳・解説:左大臣光永